気づけば多重債務で借金地獄に!
普通の人がキャッシングにハマるきっかけとは

総量規制によって自己破産者は格段に減りました。しかしキャッシングが身近なものになり、キャッシュレス化が進んだ結果「普通の人」が多重債務に追い込まれるようになりました。なぜ普通の人がキャッシングにハマるのか、理由を解説します。
キャッシングにハマる普通の人々
キャッシングを利用する人、つまり借金をする人というとどんなイメージを抱きますか?ギャンブルが好きでパチンコ店や競馬場に通う人、昼間からお酒を飲んでいる人……このような、あればあるだけお金を使ってしまうダメな人を想像していませんか?
もちろんそういう人もいますが、近年問題視されているのは「普通の人」です。真面目に仕事や家事育児をこなし、いかがわしいお店には近寄らず、アルコールはたしなむ程度。そんなごく普通の人がキャッシングに手を伸ばし、あっという間に多重債務状態に陥るケースが増加しているのです。
2006年の貸金業法改正、2010年の完全施行で総量規制が徹底され、年収の3分の1以上を借り入れることができなくなりました。これで自己破産に至る人は確実に減りましたが、2017年11月に自主規制が始まるまでは貸金業法の対象外である銀行ローンが合法的な抜け道になっていました。
キャッシングは条件さえ満たせば誰でも利用できます。インターネットの発達によってスマホから24時間申し込めるようになり、即日審査・即日融資でその日のうちにお金を借りられるようになりました。
各キャッシング会社の宣伝も絶妙です。一番上にあげたような借金する人の暗いイメージを払拭するかのように、美人女優や可愛らしいマスコットを主演にキャッチ―なCMを流しています。街中には当たり前のようにキャッシング会社の看板が張り出されています。
キャッシングが身近になりイメージが改善されたからこそ、普通の人が軽い気持ちで利用し、ズブズブと多重債務の沼への沈んでいくのです。
日常に潜む、キャッシングへの道
そもそもなぜ普通の人がキャッシングを利用するのでしょうか。急病や事故などやむを得ない事情をのぞいて、借金をしなくてはならない理由とはなんなのでしょうか。
カード払いで金銭感覚が麻痺
2020年東京オリンピックに向けて急速に社会のキャッシュレス化が進んでいます。現金信仰の強い日本人も、若年層を中心に電子マネーやクレジットカード払いが主流になりつつあります。
現金払い最大のメリットは、お金を使ったことを実感できることでしょう。財布からお金が消えていくのを目の当たりにすることで、無駄遣いにセーブがかかります。
一方のカード払いは、その場で手持ちの現金は減りません。支払い請求は1ヶ月ごとにまとめられます。最近は紙の明細が送られることも少なくなり、自発的にネットでチェックしないといけない場合もあります。引き落とされて初めて前月に使った額を知るという人もいるでしょう。
金銭の流れをデジタルで管理したい人にとって、いつでも使用履歴が確認できるカード払いはメリットだらけです。しかし、目の前でお金が減らない限り使った実感がわかないタイプの人にとっては、カード払いはつい使いすぎてしまう原因になります。
リボ払いで支払総額がわからなくなる
毎月のカード利用分を一括で支払う設定にしていれば、使いすぎたときに反省できます。しかしリボ払い(リボルビング払い)に設定していると、いくら使っても毎月の請求額は常に一定です。
請求額が一定だと、使いすぎに気づくのが遅れます。それどころか一定の支払いでさまざまなものが買えるので、浪費癖がついてしまう危険性だってあります。
毎月の支払額より利息分の方が多くなり、支払い能力を完全に超えてしまってからはじめて事態に気づく人が大勢います。1社目でことの深刻さを理解して債務整理できればいいのですが、たいていの場合、1社目の返済のために2社目、2社目の返済のために3社目……と多重債務状態に陥ります。
スマホアプリへの課金
スマートフォンアプリ(ソーシャルゲーム)への重課金がときどきニュースになります。目当てのキャラクターが出るまで「ガチャ」を回し続け、かなりの額を使っても出ないから確率操作を疑う騒ぎがここ数年で何度も起こっています。
ソーシャルゲームは課金がしたくなるように作られています。毎月のように新しいキャラや武器が登場し、アプリ内の分身であるアバターの着せ替え衣装も次々リリースされます。ゲームは24時間プレイできるので、常に物欲や所有欲が刺激されます。
ゲーム内課金で手に入るアイテムは触ることができないデータです。やりとりされるデータや金銭が物理的には存在しないので、お金を使っている感覚が麻痺し、歯止めがかからず大金をつぎ込んでしまうのです。
使った額を把握しよう
キャッシュレス化した結果、自分の支払い能力以上にお金を使ってしまう「普通の人」が増えました。支払いのためにキャッシングに手を出し、そのままズルズルと借金癖がついてしまうのです。
しかも2017年11月までは、銀行ローンに総量規制はかかっていませんでした。キャッシング会社をはしごしたあと、銀行ローンに手を出し、それでも首が回らなくなるとヤミ金です。ここまでくると自己破産などで債務整理をしないとどうしようもありません。
そんな事態に陥らないために大切なのは、自分が使った額をきちんと把握しておくことです。定期的にカード利用明細をチェックする癖をつけるのが一番です。
最近は優秀な家計簿アプリもたくさんリリースされています。アプリが面倒ならメモ書きでも、課金画面のスクショでも構いません。とにかく「お金を使った」ということを理解しなくてはいけません。
どうしてもカード支払いだと金銭感覚が麻痺してしまう人は、使ったその場で銀行口座から引き落とされるデビットカードや、一定額をチャージして使う電子マネーを利用しましょう。
結論! 金銭感覚を麻痺させない工夫が大事
目に見えないものや、手に取れないものの存在を実感するのは難しいことです。ソシャゲのガチャで手に入るのは画像データです。そして支払いはネット越しに行われます。ネット通販も、実店舗で買うよりお金を使った実感がわきにくいでしょう。金銭感覚を鍛えたり、使用額を把握したりすることが重要です。








